前日の気持ち
いよいよParis 2024が開幕しました。
これは事前にに書いて予約投稿しているので、「前日の気持ち」。
オリンピックの選手の方々、前日は皆さんどんな気持ちでいるのでしょう。
四年に一回しかない晴れ舞台。
一生に一度かもしれないような大きな世界的な舞台。
ラフェットも、やはり二年に一度しかないので、人生に数回しかない晴れ舞台かもしれません。
そのような大きな舞台に、趣味で習っている音楽の演奏で出演する、お客様に聴いていただく前日の気持ちというのは、どんなものなのでしょう。
オリンピックの選手の皆さんも、もうあとは気持ちを整えるだけという感じでしょうか。
急に体調壊したりしないように、睡眠時間、食べるもの、飲むもの、怪我をしないように、そういうことを考えて過ごすでしょうね。
今さら付け焼き刃で練習をするかたはいないと思います。
それと同じでコンサートもやはり前の日というのは、あまり練習しない方がいいのです。
前の日にうっかり失敗してしまったりすると、その気持ちを引きずることも稀にあるので。
もしどうしてもピアノが弾きたかったら、その曲全体を通して弾かないで、例えば部分練習だけする。
おすすめなのは指の基礎トレーニング、 音階練習、練習曲など。
歌の人ならやはり発声練習でしょうか。
それもやり過ぎず、少しにしておいてほしいなと思います。
曲も全体を通して歌うというよりは、ここの部分の発音が ちょっと苦手だからもう一回ここだけ歌っておこうというような部分練習。
ピアノの人も歌の人も、皆さんに共通するのが、しっかりと温かいお風呂に入って、そしてあまり長い時間ではないストレッチをすること。
これが大切だと思います。
そして、早い時間からよく寝ること。
とてもドキドキしてると思いますし、気持ちが高揚しているとは思いますが 、でも本当にそのイベントを大切だと思うのなら、そういうふうに過ごしてほしいなと思います。
そして、これまでこの演奏会に向けてどんな日々を過ごしてきたのか、振り返ってみてほしいと思います。
私としては、ほとんどの方がとても楽しい時を過ごしてきたと思いたいです。
この楽しい時を過ごしてきたのは、明日あの舞台で「最高に幸せだ」と思うためだ、ということを思い出してほしいです。
あんな練習もしたな、こんな練習もしたな、 出演を決心した時はこんな気持ちだったな、曲を決めた時にはこんな気持ちだったな。
本番ではこんな演奏したいと思って、この曲を選んだのだったな、そんなことを思ってほしいです。
最後に近いレッスン、今回の本番は11月23日なので11月に入ってからのレッスンというのは最後の仕上げという感じで、 私も言葉掛けに気をつけて、大切に内容を考えてお話しているはずです。
先生にこういうこと言ってもらったな、ああいうこと言われたなっていうことを思い出したり。
一番大切なのは、何を思ってその曲を選んだか、でしょうか。
その中に必ず、お客様にこういうものを伝えたくてこの曲を選んだ、お客様の前で自分の心の中のこんな部分を表したくてこの曲を選んだ、というものが必ずあるはずです。
それをしっかり思い出してほしいなと思います。
すべては明日の幸せだと思える瞬間のためにやってきたこと。
絶対に、必死になって目の色変えてその曲を弾きまくるとか、歌いまくるとか、そういうことだけはしないでほしいです。
食べ物や飲み物にも気を付けてほしいです。
体調を壊すようなことをしないようにしてほしい。
本番の舞台が終わった時に「ああ!楽しかった!」という言葉が自然と自分の中から出てくるように、自分を持っていく。
その言葉を聞くためだけに私はこのコンサートを企画しているので、それ以外のことは何が起こっても、それさえ聞ければ私は満足です。
その方がその演奏会に出演したということ、半年くらいかけて準備期間を過ごして本番出演したということが、そのひと言に集約されていれば、もうそれだけでやった甲斐はあります。
皆さん自己中になって、自分のためにこのコンサートはあるんだくらいに思っていただいて、過ごしてほしいです。
忘れ物がないように荷物を早めに準備してチェックする、温かいお風呂に入る。
オリンピックに出る選手の皆さんの、前日の気持ちというものを、どんな気持ちで今いるんだろうな、パリのどこでこの時間を過ごしているのかなと思っていたら、一世一代の晴れ舞台ということを思ったら、そこからラフェット出演者の皆さんを連想してしまいました。
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