プロ歌手のレッスン
ヴォアクレールには、本格的なクラシックの歌曲やオペラアリアを歌う声楽クラスというのがあります。
演奏に関わるあらゆる面をお教えしています。
クラシックの声楽を歌うというのは、そもそもどういうことなのか。
発声方法を基礎から。
専門家が使う教材や練習の進め方をご紹介。
そして作品はそのような世界にはどんなものがあるのか。
それらの作品にどのように向き合って取り組んでゆくのか。
それを自分で演じるということはどういうことなのか。
そもそも歌を歌うということはどういうことなのかという根本的なところから。
本格的なものを「体験して楽しむ」という感じでしょうか。
そして今回大きな演奏会を目前にして、一度プロのオペラ歌手のレッスン受けてみたらどうかと考えました。
アマチュアの指導を気軽に頼めるプロの声楽家はなかなかいないのですが、長年仲良くしていただいているアルト歌手の長澤美希さん。
新国立劇場オペラ合唱団に所属しているかたです。
私の師匠がご自分のご指導されている合唱団にお招きする若いプロが何人かいらっしゃって、その中のお1人です。
私もそこではアルトなので、隣で並んで歌うことが多く仲良くなりました。
私の指導にとても興味を持ってくださって話を聞きたがってくださり、私は私でオペラのお話や普段の歌手生活のお話などとても楽しく聞かせていただいていて、仲良くしています。
声楽家としては一流で歌手として活動されているのですが、指導経験はほとんどないとおっしゃっていました。
これはもちろんご謙遜ですが、その合唱団の練習中に美希さんが他のメンバーにアドバイスしていらっしゃるのを見て、話し方や接し方がとても信頼できるなと感じました。
歌の実力が最高なだけでなくお人柄も最高なのです。
今回お願いしたのは女性の生徒さん二人、それぞれ日本歌曲とオペラアリアを今度の演奏会で歌う方でした。
お願いして話がまとまって、初めに美希さんの方から言ってくださったのが、そのお二人が歌う楽譜を送ってもらえますか、ということでした。
その時点でさすがだなと思いました。
そして当日、その私がお送りした楽譜を開いているのを横からちらっと見たら、このたった一曲につき30分くらいの、1回だけアドバイスいただきますというだけのレッスンなのに、たくさん書き込みがしてありました。
その日までにその作品について、深く勉強してきてくださった跡が見えたのです。
それを見てますます感動しました。
プロといってもいろいろなかたがいます。
「あぁ、私の声が聴きたいの。行って歌ってあげればいいのね。いいわよ。」という感じの方もたくさんいると思います。
その中でこのように謙虚で熱心で心のこもった感じ。
こういうお人柄、謙虚さが、実力評判につながるのだなと思いました。
内容も、特に発声面でかなり詳しく、具体的で分かりやすかったです。
とても盛り上がったレッスンで、お二人とも本当に楽しそうでした。
以前に音大生の生徒さんで、ラフェットの本番前にプロのピアニストに1回聴いてもらってアドバイスをもらうという機会を作ったことが、あり、それもとても良かったです。
これからも機会があればいろいろなジャンルで、プロ演奏家に本番前に一回見てもらうというチャンスを作ってあげられたら、生徒さん皆さん喜ぶだろうなと思いました。
ゲスト講師を呼んでの講座なども含めて、たくさん楽しいレッスンをしていきたいです。
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