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加藤和彦さんから思いが進む


『トノバン〜音楽家加藤和彦とその時代』

というドキュメンタリー映画を観てきました。


この数年たまたま、加藤和彦さんのことを思うことが度々あった、そのタイミングでこの映画。

とっても楽しみにしていました



日本のホップミュージック界には、それを確立するすごい時代がありました。

1900年代後半。

本物の音楽家が次々と生まれ活躍して、その世界を作り進めていく。


やりたいこと出来ることを躊躇わずどんどんやって、ただ生きたいように生きていたら、日本にとっての新しい音楽の時代、音楽の世界を作り上げてしまった素晴らしい人たち。

その代表格が加藤さんです。




この映画から、たくさんの感動や思うこと考えることを得ましたが、その中でも音楽のジャンル分けについて。


自分の考え方にあらためて自信と確信を持てました。

加藤和彦とその延長線上に坂本龍一さんがいるからかもしれません。


加藤和彦さんはいつも音楽全体と繋がっていて、その中でアイディアが生まれたものを片端から全部とにかくやってみたという人でした。

その活動からは、彼の中には種類分けということはなかったように見えます。



20才で先生という立場になってから私はずっと、音楽のジャンル分けについては意見を持っていました。

生まれながらにして、音楽であればなんでも聴き入る、自分に取り込む人でした。


類は友を呼ぶ。

周りには同じような考えの人が何人もいます。



音楽は音楽というジャンルであり、それより細かく分けるのは活動に便利だからに過ぎない。

音を鑑賞することで人の何かが変化する。

それを生み出したり(作)人に提供したり(奏)人に伝えて楽しんでもらったり(先生)することで生きている人々を音楽家と呼ぶのかなぁ、、と。


その中の、人に伝えて楽しんでもらうという先生という立場の人がやるべきこと。

生徒になってくださる皆さんが、演奏することやいろいろ知ることを楽しむための、その人の道を作ることだと思います。



ラフェット 2024〜ヴォアクレール演奏会。

11月23日(土祝)に決まりました。


この演奏会では、先週も書いたように時代と種類で部を分けていますが、それはそうするとおもしろいからです。

分けて壁を立てて、批判したり拒否したり自分から遠ざけたりするためではありません。

その真逆です。


一番は、生徒さんに「自分がどこにいるのか」ということに興味を持ってもらいたいから。

広く音楽全体を眺めた上で、その中のどこにいるのか。

そしてお客様にも、その点をおもしろがってもらいたいです。



J.S.バッハもボブ・ディランも、フレデリック・ショパンもチック・コリアも、まったく異なる世界にいるけれど、それらはとてつもなく広い「音楽」というひとつの世界。



ぜひ皆さんに、その広さを見渡してみていただきたいです。


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